「子どもの集中力ってどうやったら高められるのかな?」
あなたは今、このようにお考えではありませんか?
子どもに将来豊かな生活を送ってもらいたいという願いはどんな保護者も抱いていると思います。
そのためには、幼稚園に上がる前からある程度の読み書きやアルファベットを覚えるための手助けをしているご家庭も多いでしょう。
しかし子どもの集中力が続かず、苦戦されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では子どもの集中力が続かない原因と、集中力を高める3つの方法について紹介していきます。
子どもの集中力が続く時間|集中力がない理由は飽きやすいから
人間の集中力の持続時間については諸説あります。
例えば、人の注意力がどれほど持続するのかという集中力をはかるための「クロックテスト」という実験が大阪大学人間科学部の臼井伸之介教授によって紹介されています。
時計に似た装置を2時間見続け、特定のタイミングでスイッチを押すという単純な作業実験ですが、30分が過ぎる頃にはスイッチを押し忘れることが増えてくるのだそうです。
教授によると、このミスの原因は「心理的飽和状態」だと言います。
つまり、同じ作業を続けていると人間は飽きてしまうのです。
子どもの集中が続かないと感じるのは、人間として当然のことだったのです。
また、「勉強時間と学習の定着・集中力に関する実証実験」では、以下の結果が出ています。
- 15分×3回の学習グループの方が、60分×1回の学習グループよりもスコアが高い
- 15分×3回の学習グループは、集中力に関係のあるガンマ波の回復が見られる
15分×3回の学習グループは15分ごとに7.5分の休憩をとっているため合計すると60分になりますが、学習に割いている時間は45分しかありません。
これに対して60分通して学習をしたグループの方がスコアが伸びないということは、多くの人が驚く結果でしょう。
ここで紹介した2つの実験結果からわかることは、以下の3つです。
- 人間は同じ作業をし続けると飽きてしまう
- 人間の集中力は30分を過ぎたあたりから低下する
- 15分程度の短時間作業の方が人間は集中力を発揮する
この理論にかなった「モジュール学習」という学習方法が昔からありますが、最近また学校でも注目され始めています。
モジュール学習では、座学や体育などさまざまな授業の時間を15分刻みのモジュール(部品)に分けて、分割した学習を行っていきます。
小学生でも45分の授業を集中して行うためには様々な工夫がされているので、さらに小さい未就学児だとより工夫が必要であることがわかります。
小学生よりもさらに身体も未発達で姿勢保持が難しい状況なので、保護者から見ると集中力が続かないように見えてしまいます。
15分取り組むことができればOKという感覚を持てば、ある程度許容できるようになるはずです。
子どもの集中力を高める3つの方法
それぞれの説明に入る前に、集中力の正体を知っておきましょう。
脳科学者である公立諏訪東京理科大学の篠原菊紀教授は、著書『集中力と知力を育てる生活脳トレ』の中で、以下のように言っています。
“ノルアドレナリンは注意水準の維持にかかわるので、集中力が高まります。”
ノルアドレナリンは交感神経に作用し、人間をストレスや危険と戦わせるために焚きつける働きをします。いわゆる興奮状態になるのです。
この時脳はノルアドレナリンによって活性化され、脳機能や記憶力を向上させてくれます。
つまり、ノルアドレナリンがよく分泌されるような遊びの中で、子どもたちの脳は活性化し集中力を高めることにつながるのです。
これが、子どもたちの集中力がアップするしくみです。
そこでここでは、ノルアドレナリンがよく分泌されるような遊びを、数ある内から3つご紹介します。
ノルアドレナリンは激しい感情や強い肉体作業などで人体がストレスを感じたときなどに分泌されるため、深く考えて試行錯誤するような遊びを行うと良いでしょう。
そこでここでは、試行錯誤する遊びを数ある内から3つご紹介します。
- パズル
- ボードゲーム
- 折り紙
パズル
宇宙飛行士になるための宇宙飛行士候補者選抜試験では、真っ白なジグソーパズルを時間内に完成させるという課題が課されることがあります。
この試験では、集中力や忍耐力が試されるのです。
また、試験の場合は極度の緊張状態を強いられるため、自然とノルアドレナリンが分泌され集中力が高まります。
篠原菊紀教授の著書の中では、手を動かすことは集中力を司る前頭葉を活性化させ、さらにそこに遊びが加わるとより効果が期待できるとあります。
つまり、継続的にパズルに向き合うことは集中力の向上につながるのです。
制限時間を設けながらパズルに挑戦すると、なお効果的です。
ボードゲーム
杏林大学名誉教授であり医学博士の古賀良彦氏の監修のもと行われたボードゲームの実験では、スマホの対戦型ゲームで遊んでいる時より前頭葉が活性化されたという結果が出ています。(マテル・インターナショナル調べ)
ボードゲームが前頭葉を活性化させる要因には、他者とのコミュニケーションが関わっています。
篠原菊紀教授の著書でも、読み書きやもの作り以上に前頭葉が活性化した例が、被験者が人と会話をしている時だったと記しています。
つまり、他者とコミュニケーションを取りながら指先を動かすボードゲームは、集中力を鍛える効果があるといえます。
折り紙
折り紙は指先の細かい動作を必要とする遊びの一つです。
指先を動かすことで前頭葉を刺激し、集中力を高めます。
篠原菊紀教授の著書の中でも折り紙は、集中力を高める遊びの一つとして紹介されています。
さらに、折り紙の本に載っている写真を見ながら指先を動かすという作業は、集中力だけでなく論理的思考力も養うことができます。
子どもの集中力が切れやすくなる2つのこと
子どもの集中力を育てる上で、気を付けなければならないことが2つあります。
保護者の行為で、子どもの集中力を途切れさせないためにもしっかりと覚えておきましょう。
- 子どもに精神的なプレッシャーを与える
- 子どもが興味を持っていないことをさせている
子どもに精神的なプレッシャーを与える
集中力を養う過程で、それが「訓練」のようになってしまうと子どもはプレッシャーを感じ、良くない影響を与えます。
本人は一生懸命取り組んでいるのに保護者が口を出してしまったり答えを教えてしまったりするのはよくありません。
のびのび自由な環境でこそ、集中力は鍛えられるのです。
これを証明する実験が、篠原菊紀教授の著書に記されています。
マウスの実験で、自由な群れ遊びが脳を鍛えるというものです。マウスを狭い檻に一匹で閉じ込めておくと、仲間がいる自由な環境にいる時よりも新しく生まれる脳細胞が少なかったのです。
さらに、同著では笑顔が前頭葉を活性化するということも書かれています。
子どもがニコニコ笑え、大人が微笑んで見守っている環境がベストです。
反対に近くにいる大人が怒った顔や無表情でいると、子どもは萎縮してせっかくの力を発揮できなくなってしまいますので、注意が必要です。
子どもが興味を持っていないことをさせている
子どもが集中できる環境にするためには、子ども自身が興味をもって自発的に取り組めるものである必要があります。
子どもにとってやりたくないことを保護者に強制されると、楽しむことができません。
実はこの「楽しい」という気持ちが大切な鍵になっています。
集中力を活性化させるノルアドレナリンは、好きなことや興味のあることに取り組んでいる時や楽しい時に分泌されます。
そのため、なるべくお子さまが楽しめることで集中力を養っていくと良いでしょう。
子どもの集中力は遊びを混ぜると更に高まる
ここまでの話をおさらいしていくと、2つのことが言えます。
- 集中力を活性化するためにはノルアドレナリンの分泌が必要
- ノルアドレナリンの分泌は「楽しい」時に活性化される
2つを総合して考えると、子どもの集中力は子どもが大好きな遊びの中で更に高めることができるといえます。
子どもが楽しみながら集中力を高めることができるものの一つに、プログラミングが挙げられます。
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子どもの集中力 まとめ
年齢に関係なく、集中力は15分程度持続することがわかりました。
このため小さなお子さまでも15分を目安にすると良いですが、姿勢保持が難しく、途中で集中が途切れてしまう場合も多くあると思います。
このため、保護者の皆様はお子さまの集中力を伸ばす方法を模索されていることでしょう。
集中できる時間を伸ばす方法は色々ありますが、どれをとっても子どもが楽しみながらトレーニングをしていくことが大切です。
このためパズルやボードゲーム、折り紙といった指先を動かしながら楽しめる遊びを紹介しました。
指先を動かすロボット・プログラミング教材を使用しているKOOVパートナープログラミング教室もおすすめです。
指先をたくさん動かすブロックは前頭葉を活性化させ、プログラミングの過程で論理的思考も養うことが可能です。
さらにプログラミングの基礎を培うことができるため、今後に役立てることができます。
この記事が、あなたの子育てのお役に立てば幸いです。