ワーキングメモリを鍛える3つの方法|ゲームや遊びで子どもが楽しく鍛えられる方法をご紹介!

Cover Image for ワーキングメモリを鍛える3つの方法|ゲームや遊びで子どもが楽しく鍛えられる方法をご紹介!

「子どものワーキングメモリを鍛えるにはどうしたらいいの?」

あなたは今、このようにお考えではありませんか?

保護者としては、少しでも賢い子に育って欲しいと思いますよね。

そこで今回は、ワーキングメモリを鍛える3つの方法について詳しく解説します!

さらに以下の4つについてもご紹介します。

  • ワーキングメモリとは
  • ワーキングメモリを鍛える3つのメリット
  • ワーキングメモリを鍛えるときの注意点
  • ワーキングメモリを楽しく鍛えられる方法

この記事を読み終わる頃には、適切な方法でお子さまのワーキングメモリを鍛えられるようになるでしょう。

さっそくワーキングメモリについて見ていきましょう。

ワーキングメモリとは

ワーキングメモリとは、認知心理学という学問の中で用いられる概念の一つです。

認知心理学というのは、人がある物事や事象を知ることや理解すること(認知)に対して、その過程でどういった情報処理が行われているかなどの研究を行う学問です。

ワーキングメモリは別名「作業記憶」などとも呼ばれ、人が何か作業する時に必要となる情報を一時的に保管したり処理したりする力のことを指します。

記憶には短期記憶と長期記憶がありますが、ワーキングメモリはこれとは違い、情報を記憶するだけでなく、その情報を使って作業を進めるようにするための力のことを指します。

要するに、何か作業をする時の手順や材料などの必要な情報を脳の一部にメモし、そのメモに沿って作業を進めていく能力です。

ワーキングメモリはわたしたちの意識していないところで日常的に作用しており、当たり前のように行っている読み書きなどの学習や、運動、あるいは会話などでも使われています。

ワーキングメモリの容量

ワーキングメモリは容量が人それぞれ異なります。

容量が大きい人は、色々な情報を同時に取得できたり処理できたりするので、いわゆるマルチタスクが得意です。

一方、容量が小さい人は必要な情報を覚えられず、処理するのが苦手な傾向にあります。

一昔前はマジカルナンバー7といって、人が一時的に覚えられる数字などの限界は「7±2」と言われていました。

しかし最近は、もっと少ないという話が出てきており、心理学者のネルソン・コーワンがマジカルナンバー4を提唱しています。

つまり、人が一時的に覚えられる数字などの限界は4前後の量だということになります。

ワーキングメモリの構成要素

一口にワーキングメモリといっても、4つの構成要素に分けることができます。

音韻ループ
⇒耳から入ってきた情報を一時的に覚える力

視空間スケッチパッド
⇒目から入ってきた情報を一時的に覚える力


エピソードバッファ
⇒耳と目から入ってきた情報(動画など)を一時的に覚える力


中央実行系
⇒一時的に覚えた情報を処理する力

このように、ワーキングメモリは4つの要素で構成されており、目や耳などの感覚器官をしっかりと使うことが大切になります。

ワーキングメモリを鍛えるメリット3選

日常生活の中でも重要な役割を果たすワーキングメモリは、ただ一時的に情報を保管したり処理したりするだけではありません。

繰り返し入ってくる情報の中で重要だと判断したものは、長期記憶へつながっていきます。

つまり、「学習する力」の基礎部分になります。

最近では、認知神経科学の研究者であるトーケル・クリングバーグの研究によって、ワーキングメモリは鍛えられることがわかっています。

ワーキングメモリを鍛えることで得られるメリットの内から3つご紹介します。

  • 複雑な計算や文章読解ができるようになる
  • 言われたことを忘れずに覚えていられるようになる
  • マルチタスクができるようになる

複雑な計算や文章読解ができるようになる

ワーキングメモリを鍛えると、難易度の高い計算や文章の読解をスムーズに行えるようになります。

複雑な計算をするには、複数の計算方法を使用する必要があり、それらをどのように活用するかを考える必要があります。

また、文章の読解に関しても、文章を理解するために直前の内容を記憶しておく必要があり、代名詞が何を指しているのかを理解することが重要になります。

そのため、ワーキングメモリは、計算能力や文章読解の基盤となる能力と言えます。

言われたことを忘れずに覚えていられるようになる

ワーキングメモリを鍛えることで、一時的に覚えられる物事の量を増やすことができます。

このため、言われたことを忘れずに覚えていられるようになります。

学校で教師は、低学年の子どもに対して「一指示一作業」という指導を行っています。

これは、低学年の子どもはワーキングメモリがまだ育っておらず、指示を覚えていられないため「次なにをするんだっけ?」となるためです。

そのため、一つの指示に対してすぐに作業を行い、次の指示を出すことが指導方針となっています。

ワーキングメモリを鍛えることによって、一度に複数の指示を覚えられるようになるため、作業効率を上げることに繋がるでしょう。

マルチタスクができるようになる

マルチタスクとは、複数のことを同時に行うことです。

極端な例でいうと、歌を歌いながら計算ができるというようなことです。

これができるようになると効率的に作業を進めることができるようになります。

マルチタスクの基盤ができると、例えば言語学習などを行う際に効果を発揮します。

外国語を学ぶ時は、その言語を読み上げながら頭の中で日本語に翻訳するというマルチタスクが発生します。

マルチタスクがしっかりできる人は、こうした学習もスムーズに行えるのです。

ただし、スタンフォード大学の研究によると、重度のマルチタスク作業者はパフォーマンスが低下するため、マルチタスクをする必要がない場合は1つずつ作業を行うことが大切です。

ワーキングメモリを鍛える3つの方法

ワーキングメモリを鍛えることで、脳の作業容量が増え素早く作業をこなすことができるようになります。

ワーキングメモリを鍛える方法には色々ありますが、基本的にはワーキングメモリを思いきり使っていく方法が有効です。

その中でも、お子さまの負担にならない形で実施できる3つの方法について紹介していきます。

  • 数独などのゲームを暗算で行う
  • 2つのことを同時に行う遊びをする
  • しっかりと睡眠をとる

数独などのゲームを暗算で行う

単純な計算を繰り返し行うことで脳が活性化することが東北大学の川島隆太教授の研究によって明らかになっています。

ナンプレや数独などのゲームを暗算しながら行うことは、ワーキングメモリを鍛える上で非常に有効です。

そろばんを習っている子どもの頭の回転が早いのは、指先を動かしながら暗算を行うという計算と運動の両方を行っているということもあるでしょう。

そろばんを習わずとも、今は脳トレゲームやアプリなどがあるため、子どもの内からゲームの中で気軽にワーキングメモリを鍛えることができます。

2つのことを同時に行う遊びをする

ワーキングメモリは30代以降衰えていくことがわかっていますが、これの改善方法として「デュアルタスク」というものが最近話題となっています。

国立長寿医療研究センターの鈴木隆雄氏らによる研究で、歩きながら計算をしたり踏み台昇降運動をしながらしりとりをするなど「デュアルタスク」を行うことで脳の機能改善が見られました。

有酸素運動により脳由来神経栄養因子(BDNF)というたんぱく質が活性化し、記憶を司る脳の海馬量を増やすことにつながるとされます。一方で、頭を使いながら運動を行うことで、注意や処理といった脳の遂行機能を担当する前頭葉を効果的に鍛えることができます。この2つを組み合わせることでより効き目のある認知機能アップが期待されるんです。

国立長寿医療研究センター 土井剛彦研究員

実験対象はお年寄りでしたが、頭を使いながら運動を行うことは認知機能アップが期待されるのは子どもも同様です。

実際にワーキングメモリトレーニングと流動性知能には以下のような結果が出ています。

認知トレーニングによって日常生活の認知機能を改善する効果があることが実証されている

この実験には子ども対象に含まれているため、認知トレーニングを行うことは子どものワーキングメモリを鍛えることにも応用できると言えるでしょう。

子どもの場合は、遊びの中にデュアルタスクを取り入れることをおすすめします。
※デュアルタスクは2つのことを同時に行うこと
マルチタスク複数のことを切り替えながら1つずつ行うこと

リトミックや楽器演奏、サッカーやバスケットボールなどの運動、頭を使いながら身体を動かす遊びは非常に効果的です。

手軽にできるものとしては、しりとりや逆さ言葉、後だしじゃんけんなどもおすすめです。

しっかりと睡眠をとる

2019年に『Sience Advances』に投稿された「Rehearsal initiates systems memory consolidation, sleep makes it last」という論文によると、睡眠不足によってワーキングメモリが低下することが判明しています。

せっかくワーキングメモリを鍛えるために色々な遊びを取り入れても、睡眠不足では効果を活かすことができません。

年齢によって必要な睡眠時間は異なりますが、日本小児保健協会では以下の睡眠時間を推奨しています。

年齢 推奨される睡眠時間
0才 14~15時間
1才 14時間
3才 12時間
小学生 10時間

良質な睡眠をとって、ワーキングメモリのトレーニングを意味のあるものにしていきましょう。

ワーキングメモリを鍛える時の注意点

ワーキングメモリを鍛えるときの注意点

お子さまが苦痛に感じる方法でワーキングメモリを鍛えようとすることは避けるようにしましょう。

日常生活を送るだけでもワーキングメモリは十分鍛えることができるため、子どものうちは遊びの中に取り入れることから優先しましょう。

また、ワーキングメモリの成長には個人差があります。

結果が明らかに出ないとしてもあまり気にしないようにしましょう。

ワーキングメモリは子どものうちに鍛えておくことがおすすめ

ワーキングメモリは子どものうちに鍛えておくことがおすすめ

最近では認知症のお年寄りを対象とした研究が進んでおり、ワーキングメモリはどの年齢からでも鍛えることができることがわかってきています。
参照元:認知症の進行を予防する二重課題遂行による ワーキングメモリ(作動記憶)トレーニングについて。

ワーキングメモリトレーニングと流動性知能によれば、ワーキングメモリには長期に渡る継続的なトレーニングで大きな効果が期待できるため、鍛えるなら早いうちの方が良いでしょう。

そこで、ワーキングメモリを鍛えつつ、今話題のプログラミング教育も同時に進めることができるプログラミング教室をご紹介します。

KOOVパートナープログラミング教室は、「KOOV」を使用してロボット制作・プログラミング学習を行う教室です。

「KOOV」は、ブロックを組み替えながらプログラミングを行ってロボットを制作することができるプログラミング教材で、手を動かしながら(運動)ロボットの形状や挙動を考える(思考)というようにデュアルタスクを促すことができるため、非常におすすめです。

さらに直感的に使えるプログラミング言語を用いるため、小さなお子さまでも簡単にロボットを動かせます。

プログラミングを使って新しい視点で世界を見れることで、「身の回りへの好奇心を持つ」「得意なこと・好きなことが増える」という体験ができるでしょう。

月謝は約1万円ですが、キットはレンタル可能ですので教材費は必要ありません。
(※一部レンタル有料・購入必須の教室がございます)

さらに、全国47都道府県で1000以上の教室数を展開しているため、どなたでもお近くの教室が見つかります!

無料体験を行っていますので、ぜひ気軽にお申込みください!
(※有料の教室もございますので、体験申込時に各教室のページをご確認ください。)

教室での学習だけでなく、自宅で学べる講座もありますのでこちらもぜひご検討ください。

KOOVの自宅学習

ワーキングメモリを鍛える まとめ

ワーキングメモリは、私達の日常生活の中で存分に発揮される能力の一つです。

読み書きや運動などを支える大切な力でもあります。

これをまだ脳の成長段階である子どもの頃から、遊びの中でトレーニングしていくことで学習能力の基盤を強化し、成長を促すことができます。

ただし、無理矢理やらせるのは良くありません。

子どもが楽しく、遊びの中で鍛えることができることが非常に大切です。

現在は、こうしたトレーニングに有効なゲームやアプリが充実しており、お子さまも楽しんで取り組むことができるでしょう。

そのような中でも、ワーキングメモリトレーニングとプログラミング教育を同時に行えるソニー・グローバルエデュケーションの「KOOVパートナープログラミング教室」は非常におすすめです。

子どもたちが楽しみながら脳を鍛えることができ、将来的に活用できるプログラミングの基礎を学ぶことができます。

この記事があなたの子育てのお役に立てば幸いです。

多くの保護者に選ばれているKOOVパートナープログラミング教室はこちら

ソニー・グローバルエデュケーションの プログラミング教育

Media banner AMedia banner B