モンテッソーリ教育って何?本当に子どものためになるの?
最近日本でも注目を浴びており、気になる方も多いかと思います。
もしモンテッソーリ教育がお子さまのためになるなら、受けさせたいですよね。
そこで今回は、モンテッソーリ教育について解説します!
特徴や具体的な教育内容に加え、メリット・デメリットについて解説するので、「モンテッソーリ教育って結局何?」とモヤモヤする必要はありません。
それでは早速、モンテッソーリ教育とは何か?解説いたします!
- モンテッソーリ教育とは自立した子どもを育てる教育。
- モンテッソーリ教育は、発達に合わせた教育を行う。
- モンテッソーリ教育は子どもの個性を伸ばし、自立心を高め、コミュニケーション能力の習得を目指して設計されている。
- 運動不足や、自己中心的になる恐れがあるのがデメリット。
モンテッソーリ教育とは「有能で、自立した責任感と、思いやりのある子どもを育てる教育方法」
モンテッソーリ教育とは、「有能で、自立した責任感と、思いやりのある子どもを育てる教育方法」です。
誰かに教わらずとも歩くようになるなど、子どもは自ら成長する力があります。モンテッソーリ教育ではこの力を伸ばし、子どもの自立を促します。
現在、複数の著名人がモンテッソーリ教育を受けたことを公開しています。
- 藤井聡太(歳少年プロ棋士)
- ジェフ・ベゾス(起業家)
- ビル・ゲイツ(起業家)
このように、大きく活躍する人材も、モンテッソーリ教育を受けているのです。
モンテッソーリ教育の5つの特徴|発達段階に合わせた自由な教育を行う!
モンテッソーリ教育には、5つの特徴があります。
- 発達段階に合わせた5つの分野の教育を行う
- 「お仕事」の時間がある
- 教具を使用する
- 縦割りクラスを採用している
- テストや成績表がない
発達段階に合わせた5つの分野の教育を行う
モンテッソーリ教育では、発達段階に分けて、5つの分野の教育を行います。
モンテッソーリ教育では、教育分野ごとの「敏感期」に着目してカリキュラムを設計しています。
自分の成長に必要な事柄に対して敏感になり、環境の中から子ども自身が選び出して熱心に取り組みながらその対象を難なく獲得する時期
(日本モンテッソーリ教育綜合研究所 HP本文より)
敏感期に教育を行うことにより、子どもは自ら学ぼうとし、その結果、子どものポテンシャルを最大限に引き出し、難なく教育内容を身につけることができると考えられています。
それでは、各分野の敏感期がいつなのか、どのように教育するのかを解説します。
日常生活の練習
- 敏感期:1~2歳
1~2歳は、運動器官が特に発達します。
(出典:0歳児から2歳児の発達過程)
年上の子どもと共に生活し、動作を真似するようになります。
そうすることで、年上の子どもがやっていることと同じことをしようと試行錯誤を重ね、次第に自立して考えられるようになります。
モンテッソーリ教育では、体全体を動かす「粗大運動」と、手先を細かく動かく「微細運動」をバランス良く取り入れ、様々な運動を練習します。
(参照元:どう育てる? 子どもの体力・運動能力~0・1・2歳~)
感覚教育
- 敏感期:0~3歳(インプット)、3~6歳(アウトプット)
モンテッソーリ教育では、五感(聴覚・視覚・嗅覚・触覚・味覚)のポテンシャルを引き出す教育を行います。
0~3歳は、感覚を知り吸収する時期です。3歳以降には感覚器官や脳が発達し始めるため、今まで取り入れた感覚が整理されます。
(出典:日本モンテッソーリ教育綜合研究所)
整理された五感を用いることで、物事をより深く理解できます。
言語教育
- 敏感期:7カ月~3歳は話し言葉、3歳~5歳は書き言葉
モンテッソーリ教育では、言葉を獲得しようとする時期に豊かな語彙に触れ、いつの間にか文法を学んでいる環境を作ります。
人間は生後7カ月あたりから、本能的に言葉を獲得しようとし始めます。
(出典:乳児の言語獲得と発達に関する研究)
この時期から様々な言葉に触れることで、コミュニケーションの基礎となる言語を学びます。
また、3歳~5歳から書き言葉の「文字」に興味・関心が深まります。
この時期に興味・関心が満たされる機会を多く用意することで、子どもは集中して「文字」を理解していきます。
算数教育
- 敏感期:4~5歳
モンテッソーリ教育では、ブロックなどの教材を活かし、「数」の本質を学びます。
幼児は「計算方法」などの抽象的な概念を理解することが難しいとされています。
ブロックなど実物のある物を用いて「数」を足す・引くことを学び、いつの間にか「計算」ができるようになります。
文化教育
- 敏感期:6~7歳
ここでの文化とは、基本的な「言葉」「算数」を飛び越え、「理科」「社会」や、「音楽」「芸術」など、総合的な分野を指します。
6歳~7歳の時期は、子どもが様々な事柄に興味・関心を持ちやすくなります。
そのため、この時期に多様な分野を学び、子どもの興味に合わせて取り組む内容を選ぶことで、積極的な学習を促す効果が期待できます。
「お仕事」の時間がある
モンテッソーリ教育では、「お仕事」の時間があります。
「お仕事」とは、自分で何をするか決め、自由に取り組む時間です。
モンテッソーリ教育独自の教具を使用し、自由に興味のあることを学びます。
教具を使用する
モンテッソーリ教育は、独自の教材である「教具」を使用します。
教具を使うと、五感を刺激しながらを学べるため、幼児期からたくさんの刺激を受けて脳が活性化しやすくなります。
縦割りクラスを採用している
モンテッソーリ教育では、クラスは縦割りです。
通常の幼稚園では年少・年中・年長と別れていますが、縦割りクラスでは全員が一緒です。
年長が年少に物事を教えたり、年少が年長の真似をすることで、相互学習の効果があります。
また、幅広い年齢の人とコミュニケーションがとれるようになります。
テストや成績表がない
モンテッソーリ教育を採用している学校では、テスト・成績表は存在しません。
宿題がないところもあります。
そのため、成績が原因で自信を無くすことなく、子どもの本当の長所を伸ばすことができます。
モンテッソーリ教育のメリット5選|子どもの個性をしっかりと伸ばせる!
ここではモンテッソーリ教育のメリット5選をご紹介します。
- 子供の個性を伸ばせる
- 自主性と積極性が身につく
- 集中力を高めることができる
- コミュニケーション力が身につく
- 情緒が安定する
子どもの個性を伸ばせる
モンテッソーリ教育では、子どもの個性を伸ばすために、発達段階や性格に合わせて教育します。
自主性と積極性が身につく
モンテッソーリ教育は自分ですることを決めて行うため、周りの意見に左右されない自立性を持つようになります。
「誰かやってくれるから」という消極的な態度ではなく「自分がしたい」という積極性が身につきます。
集中力が高められる
モンテッソーリ教育では自分の決めた好きなことを取り組むので、自然と夢中になり集中力が高められます。
大人や他の子どもに邪魔されることなく、自分が興味や関心があることを突き詰められるため、集中力が高まるのです。
コミュニケーション力が身につく
縦割りのクラスで年齢を問わずコミュニケーションをとるため、様々な世代と話すスキルが身につきます。
モンテッソーリ教育では自分の興味や関心があることをつきつめるだけではなく、他者理解にも重きが置かれています。
情緒が安定する
モンテッソーリ教育では、子どもが「お仕事」に集中している間、教育者の判断で作業を中断させることはしません。
なにか問題が起こりうまく行かなくなっても、全て自分で解決する必要があるため、子どもだけの力で目標を達成できるようになります。
それらの成功体験が、情緒の安定に繋がるとされています。
モンテッソーリ教育のデメリット3選
ここではモンテッソーリ教育のデメリット3選をご紹介します。
- 協調性が育ちにくくなる
- 自己中心的な行動を起こす
- 運動不足になる
協調性が育ちにくくなる
モンテッソーリ教育では、物事を友達と協力して行うことなどは少ないため、比較的協調性が育ちにくくなるかもしれません。
自分を貫く人間になり、周りに合わせられず協調性がないと思われる可能性があるでしょう。
自己中心的な行動を起こす
モンテッソーリ教育では存分に自分の好きなことができる環境が実現されているので、社会に出て行動を制限される環境に身を置かれると自己中心的な行動を起こす可能性があります。
そのため家庭では子どもを全て自由にするのではなく、ルールを守ることも教える必要があります。
運動不足になる
モンテッソーリ教育の教具は屋内で使用するものが多く、屋外で運動する時間が減り、運動不足になる可能性があります。
外で走り回りたいと感じる活発な子には、別途、スポーツや外遊びの時間をとると良いでしょう。
モンテッソーリ教育のQ&A
学力は普通の学校と同じように伸ばせるの?
モンテッソーリ教育を受けていても、普通の学校と同じように学力を伸ばすことができます。
むしろ自分の興味のあることを突き詰めるため、比較的学力が高くなることが多いとされてます。
テスト・成績表がないため定期的な学力のチェックはできませんが、子ども独自の能力を伸ばすことができます。
そのためモンテッソーリ教育を受けた子どもたちは、将来的には非常に優秀な人材になれる可能性があります。
モンテッソーリ教育 まとめ
ここまでモンテッソーリ教育について解説してきましたが、いかがでしたか?
- モンテッソーリ教育とは自立した子どもを育てる教育。
- モンテッソーリ教育は、発達に合わせた教育を行う。
- モンテッソーリ教育は子どもの個性を伸ばし、自立心を高め、コミュニケーション能力の習得を目指して設計されている。
- 運動不足や、自己中心的になる恐れがあるのがデメリット。
この記事が、あなたの子育てに少しでもお役に立てると幸いです!