プログラミングの創造力

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2022年7月にZ会ソリューションズ様をはじめ、多くの関係者様と協力して制作した、『99%の小学生は気づいていない!? プログラミングの創造力』が発売開始されました。

こちらは一般書店にて販売されており、既に増刷も行われているなど好評頂いている自信作です。また我々ソニー・グローバルエデュケーションはこの書籍をKOOV導入頂いている自治体や学校での図書室に置いていただくことを目的に無償配布の支援も行っています。

今回は、書籍監修にあたっての背景や内容、書籍を通して伝えたいメッセージについてご紹介していきたいと思います。

 

書籍制作の背景

2020年プログラミング教育必修化が始まり、全国の学校でプログラミング的思考を育成することを目的に教科横断的にプログラミング教育が行われていると思います。

「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ)」

一方で、必修化から1年が経ち、ちょうどコロナ禍による休校などの影響もあるとはいえ、本当に全国でプログラミング教育の裾野が広がったかと言えば、まだまだ各自治体や学校で授業の在り方などを試行錯誤している真っ最中にあるとも聞いています。

また、プログラミングするためのツールであり、各学校で配布されるICT端末の活用状況も正直地域ごとに温度差があるのが実態なのでは、とも感じます。

そのような背景の中、我々ソニー・グローバルエデュケーションが、いかにプログラミング教育の普及に貢献できるかと考えたときに、一つの解として書籍を通じて広く啓蒙を図り、質的な底上げに寄与するような活動が出来ればと思い至りました。また、タイミング良く、書籍監修の話を頂いていたこともあり早速取り組むこととなりました。

制作に際して意識したことは、「プログラミング」と聞くとちょっと難しそう、、な印象を持つ方やお子さんに対して、いかに日常に即した身近なストーリーを題材にして、分かりやすい内容に仕立てるか、かつ物語を読み進めていく中でプログラミング的思考を段階的に身に付けていくにはどのような見せ方が望ましいか等、関係者の皆さまと多くの議論を通して作り上げてきました。

書籍のご紹介

   

書籍のテーマは「ロボットと鬼ごっこするには?」です。

鬼ごっこは公園や学校の校庭でワイワイ楽しみながら遊んできた記憶を皆さまもお持ちだと思います。

この鬼ごっこ、プログラミング的思考の観点で眺めると実は結構複雑なゲームだと感じます。

自分が鬼の場合、近くにいる人を追いかけながら走りつつも、途中でターゲットを切り替えて違う人を追いかける、ふと気づけば自分の足の速さや周りの人の足の速さを考えてあえて遠くにいる人をターゲットにした方が効率的、と走る向きを変える、など色々な状況判断が随所に見られます。

人間が自然と行っているような動きも、これをロボットに伝えるにはどうすればよいか、という点を論理的に考えていくことがまさにプログラミング的思考の一連の流れだなと感じています。

もちろん、順次、反復、条件分岐といった基本的なスキルの部分もおさえ、主人公は章を追うごとにステップアップしながらより複雑な動きをロボットに伝えていくことに挑戦していきます。

そして後半部では普通の鬼ごっこから一歩踏み出して、より新しい鬼ごっこ遊びを考え出すストーリーに入っていきます。これは本のタイトルにもある『プログラミングの創造力』に通ずるところですが、ソニー・グローバルエデュケーションが考えるプログラミング教育の魅力は基礎的なプログラミングスキルや思考力などの学びを得ると同時に、お子さん自らが主体的に自己表現を行っていく過程において創造力育成にも寄与すると信じています。

書籍の試し読みはこちら

巻末には特別編と題して実際にプログラミングを無料体験できるWebサイトも紹介しています。これは読み物としてインプットした後に、しっかりと手を動かしてアウトプットすることで、お子さんが「自分もプログラミングができた!」と感じる瞬間を是非体感してほしいという願いが込められています。この経験サイクルが今後より一層お子さんのプログラミングへの興味関心を引き立てていく、その一助になれば幸いです。

今後もプログラミング教育普及に向けて色々と新たなチャレンジを行ってまいります。

そして次回作も自信を持ってお届けできるように絶賛取り組み中です。

みなさまお楽しみに!

ソニー・グローバルエデュケーションの プログラミング教育

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