【会長コラム】大学入試が変わり、受験勉強は過去のものになる

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今夏の日経新聞朝刊1面の「偏差値時代、終幕の足音」は、将来大学受験を控えるお子さんがいらっしゃる保護者の皆様には衝撃的なものだったでしょう。大学受験といえば、試験本番の1~2月まではひたすら詰め込み、考えて問題を解く勉強が当たり前だったからです。ところが記事では、推薦などで新年を待たずに合格を決める「年内入試」が主流になっているとあります。20年前は全体のおよそ1/3だった推薦型と総合型(旧AO)が、今では半数を超えています。まだ半分という見方もできますが、おそらくこれから20年もしないうちに、加速度的に一般入試の割合は減るのではないでしょうか。

出典:日経新聞記事2022年8月15日https://www.nikkei.com/article/DGXZQODL141QC0U2A810C2000000/

利害が一致する受験生と大学

なぜこのような傾向にあるのでしょうか?記事では「正解があるか分からない問題に取り組む力が重要になり、思考力や学習への意欲を評価する入試への転換が求められるようになった」とあります。間違いなく一つの要因ではあると思いますが、少子化に伴い各大学は学生の奪い合いで、早期の囲い込みが必要になっているという大学側の事情もあるでしょう。受験生の側から見ても、合否が2月~3月までわからずに緊張して受験勉強をするよりは、早めに合格を決めてしまい、年末年始はゆっくり過ごしたいものです。受験生と大学の利害が一致しているのが年内入試というわけです。

また、別の視点からは、一発勝負の一般受験に比べると、推薦型や総合型は受験生が高校三年間ないしはそれ以上の期間にじっくり取り組んだことの成果を測ることができます。単純な表現としては「大学入試の欧米化が進んでいる」とも言えなくもありません。この分野ではアメリカが決してグローバルスタンダードではありませんが、大いに参考になります。アメリカの大学受験ではペーパーテストの占める割合がそれほど高くなく、どちらかというと、高校時代(厳密には中3からの4年間)に何に興味を持って取り組んだか、課外活動、スポーツやボランティア活動などが評価の対象になります。

大学入試の欧米化とペーパーテスト

ペーパーテストに関しても、アメリカの大学進学の適正テストとして定着しているSAT(Scholastic Aptitude Test)は、好きな時期に複数回の受験が可能です。2023年以降は、デジタル化が決まっていて(アメリカ国外は2023年から、アメリカ国内は2024年から)、さらに試験時間が 180分から134分に減ることで、受験しやすくなります。低スコアが理由で何度も受けていると大学側の心象が悪くなるという噂がありますが、3回程度であれば許容範囲と言われています。

このように評価される側もする側も、じっくり時間をかけられるのが一般的な欧米圏の大学の特徴になります。ペーパーテストだけで純粋に能力を評価してしまうと、学内が(筆記試験にめっぽう強い)アジア人だらけになる、ので、多様性を確保するために苦労して築き上げた試験制度であろうと推測されます。

日本の大学受験は、受験生の生徒のみならず、生徒の進学先が高校の優劣を決めるためのベンチマークになっていたり、巨大な大学受験産業を構造的に支えている柱となっています。そう簡単に受験制度が欧米型に向かうとは思いませんが、少しバランスが崩れるだけで未来に向かって一斉に動き始める可能性も否定できません。今のように、大学側と生徒側の事情だけで「年内入試」が進むのではなく、社会・経済環境の変化という外圧によって入試が変わらざるをえなくなるのが、人材育成のあるべき姿なのではないかと思います。

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