【会長コラム】人気急上昇のボーディングスクールは新たな教育の選択肢になりうるのか?

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国内各地でボーディングスクールの開校が相次いでいます。中学受験は過熱の一途と言われていますが、ボーディングスクールは中学受験以外の選択肢になるのでしょうか?

英国発祥のエリート教育

ボーディングスクールは、全寮制の寄宿学校を指します。ボーディング(Boarding)は「寄宿」「下宿生活」を意味する言葉で、家族と離れて暮らす寮生活において、規則、礼儀、自立心、チームワーク、クリエイティビティ、リーダーシップを養成することを目標としています。授業は少人数で行われ、国際色豊かな多様なバックグラウンドを持つ生徒と一緒に学べることが多くなっています。

世界最古のボーディングスクールは1440年創設の英イートンカレッジですが、英国では15世紀頃から増え始め、現代においてもボーディングスクール発祥の地として英国全土に広がっています。特に私立校で「The Nine」と呼ばれる9校は名門パブリックスクールとして認知されています。私立校なのにパブリック?と一瞬引っかかると思いますが、ここでいうパブリックは地域に開かれた学校ということで、非営利の独立学校を意味します。過去に日本では「義塾」や「特権学校」を訳語とする議論もあったようです。

英国に続いて18世紀には米国でもボーディングスクールの創設がはじまりました。今や世界のボーディングスクールの代名詞といえばスイスで、世界最高峰の中等教育と言われています。そのスイスを代表する名門校であるル・ロゼは1880年創設となっています。

海外ボーディングスクールの費用

欧米のボーディングスクールは入学基準が厳しく、語学力やアカデミックな成績は非常に高いものが要求されます。それに加え、高額な授業料や寮費は言うまでもなく大きなハードルです。先のル・ロゼの学費は年間13万ドルとも言われており、選ばれし者のためのエリート教育であることは間違いありません。学年によって金額も変わるので厳密ではありませんが、仮に小中高の12年間を過ごすとなると、13万ドル x 12年で156万ドルです。円安の今の状況では2億円を超えてきてしまうのは、何かの間違いだと思いたいところです。

あまり知られていない部分ですが、ボーディングスクールは、日本の学校よりも休みが長く、そして多くあります。学期途中の短期休暇(ブレイク)など、寮に滞在できない期間が頻繁にあるわけです。そういうときは、日本に一時帰国するか、現地で滞在先を見つける必要があります。学費や渡航費以外にも、様々な費用がかかってしまうのが海外ボーディングスクールです。

国内のボーディングスクール

さて、そこで国内のボーディングスクールに注目です。
2022年以降は開校ラッシュと言えるくらい国内で増殖中です。口火を切ったのが2020年開校の日本初の全寮制小学校「神石インターナショナルスクール」(広島県)です。海外では小学生からボーディングは珍しくありませんが、日本には現在でも1校しか存在していないことになります。日本の小学生が一人で電車に乗って通学する様子が海外で物珍しく報道されますが、一人で入寮することはほとんどなかった、というのは興味深い事実です。

2022年8月に「ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン」(岩手県)が、2022年9月に「白馬インターナショナルスクール」(長野県)が開校します。また、2023年9月には、コロナ影響で当初より一年遅れましたが、「ラグビースクール・ジャパン」(千葉県)が、さらに「マルバーン・カレッジ東京」(東京都)が同じく2023年9月に開校予定です。

ハロウとラグビーは英国の「The Nine」の一角を占める名門校です。わざわざ英国まで行かなくても、日本で同じ水準の教育が受けられるなら大きなメリットがあります。ただし、生徒の多様性がどこまで確保されるかは心配なところです。開校前なので詳細は不明ですが、生徒が全員日本人、あるいは、アジア人であったりすると、期待するグローバルな教育からは遠ざかってしまうでしょう。

そして気になる学費ですが、すでに発表されているハロウスクールは、本国とそれほど変わらない金額となっています。授業料や寮費込みで年間850万~920万円ということで、一般家庭には手が届く水準ではありません。ハロウスクールは、英国外ではタイに開校したのを皮切りに、中国ですでに8校展開し、満を持して日本上陸です。日本の優れた公衆衛生や豊かな自然環境、美味しい食べ物に礼儀正しい文化、等を考えると、中国の富裕層がこぞって日本に留学してくる可能性も大きくあります。少なくとも、このボーディングスクールの学費は日本人を対象にしたものでないことは明らかでしょう。

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